お馬鹿な社説

次、社説ネタ。

遺伝子スパイ 知財法制の整備を怠るな[産経:主張]
遺伝子スパイ――お粗末な事件の苦い教訓[朝日]
両方ともお粗末な「主張」だなぁ。なんだ?結局「皆さん気をつけましょうね」とでも言いたいのか?結局何も言ってないに等しいじゃないか。特に酷いのは朝日だ。

 これは狭い研究室での人間関係のいざこざにほかならない。遺伝子スパイと呼ぶような大げさなものではなかった。高裁の決定は、そうした実態を見据えたもので、妥当な判断だ。

米国の経済スパイ法の最高刑15年ということは、知的財産にこれほどの価値を認め、業務に携わるものに重い戒めを科したものだろう。確かにその価値観は日米で乖離はあるのだろうが彼は自分の意志でその価値観の中に飛び込んでいき、その価値観の中で法を犯したのではないのか?先方(つまり米国の捜査当局)がそのような価値観を持っているときに暢気に「人間関係のいざこざにほかならない」から免罪しろというのだろうか。

実はこの問題は日米間での司法の独立という、これも空恐ろしい話題が控えているんだろうけどそれはさておき。
この判決でたぶん、喜んでいるヒトたちが居る。米国の研究者たちだ。これで日本国籍を持つ研究者は「経済スパイ法」に当たる情報を不注意に扱っても帰国さえすれば米国で裁かれない可能性が出てきたわけだ。つまり雇う側から見れば日本国籍を持つ研究者に対して情報管理について担保するものが無くなってしまうわけだね。
さあ、あなたが雇う側なら米国、または米国と同等の「経済スパイ法」をもって厳格に情報管理を行う国の国籍を持つものと、日本国籍を持つもの。どちらを雇う?