RTの際は落ち着いて

ツイッター上で次のようなツイートが流れてきた。

(追記:29日 午前1:47 オリジナルのツイートに関しては投稿者の方が削除されたようです。わたし宛にツイートがあり、以下に書いたことについて概ねご理解いただいたようです。その方とわたしのやり取りに関して、ご了承いただければ後ほど補完したいと思っています)

【政府の許可無くインターネット等での放射線測定の報告は禁止】http://bit.ly/mfRaco言論表現の自由の禁止を政府が言い出すとは、政権も末期的状況である。政府の発表は信頼できないから国民自身が検査をしているのだ。それを理解できないとは、民心の心は眼中に無し?

一時、「ネット規制強化法案」を閣議決定というデマが飛び交ったので。

飛び交った現場、その1→上杉氏編

飛び交った現場、その2→孫氏編

(デマである、という傍証は、各氏の発言に記載されているリンクを辿ってみればいい、というか、辿れない。ネタ元は、誤りに気づいて当該記事を削除しているようだ)

(というか、この件については、大変なサイトへのリンクを忘れるところだった。参考サイト→「震災のドサクサというデマ」(@今日も得る物なし))

その流れにのっかった話だろう。
しかし、文部科学省の事だから、
ひょっとすると圧力ぐらいかけるかもしれない。

と、思って当該学校にインタビューしてみた。
対応していただいたのは校長の佐藤様。

お忙しい時間を取らせて申し訳ありませんでした。

当該小学校では児童の安全を勘案して、
簡易測定器「はかるくん」を使って教員が時間を割いて測定していた。

その値を当該HP上で公表していたが、

1.測定方法について、特に習得しているわけではない職員が計測するために、却って誤解を招く値(多くても少なくても危険)が報告される恐れがある。

2.保護者の方にとって、HPよりも後にも残る紙(そのおしらせにも記述されている「学校便り」)で知らされた方がアクセスしやすい。

3.計測、HPの更新に一定の時間が取られるのでやはり、一週間なりまとめて報告できる紙媒体の方が良い。

などの理由から、HP上での公表を止めたということだそうです。

ですので、
今後も児童のために計測は続けて、
その値に付いては(参考値として)「学校便り」などで、
保護者の方へ知らせる。

また、入校の際の泥や埃の除去なども習慣化されているとの事です。

(このような習慣を児童に指導しなければならないことは、
大変な事であろうと心が痛みます)

そして、わたしも気になった。

国、文部科学省、県、教育委員会等からの圧力、
働きかけのようなものはあったのでしょうか。
との質問には、一笑に付され。

そのような事はなかったと明言されました。

「政府の許可無くインターネット等での放射線測定の報告は禁止」
というような事実はありません。

現に、その学校の過去の測定値はそのまま残っています。

なんなら、「はかるくん」を買って、
毎日測定値をブログかツイッター上で公表してみれば?

その上で、黒い服と黒めがねの男たちがやってきたら、
ご一報ください。

追記(午後0時45分):江川紹子氏が取材したのか、報告をツイートに載せている。

計測結果をHP上で発表するのをやめた郡山市立橘小学校の佐藤校長「教員の仕事が増えて忙しくなり、HPに載せる作業をするがきついと思い、計測結果はプリントで全家庭にお知らせすることにした。国が正確な数値を出しているし、学校の計測は地域限定の情報だし、HP見ている人は少ないので」と

わたしのような者があれこれ言うよりも、
これでとりあえずデマは沈静化されるでしょう。

(追記:29日 午前1:50
 福島県議会議員 本田朋と言う方の次のようなツイートが流れてきた。

先程の件。文科省は郡山橘小学校放射線量公表に圧力などかけていないそうです。http://newenergy-hideinu.blogspot.com/2011/04/hp.html 私もさすがに、にわかには信じがたい、とツイートしましたが。

同ツイート内で指されているサイトはこちら。
「エネルギーシフトと子どもの未来のために」
2011年4月28日木曜日

「橘小学校がHPで放射線の測定値アップを中止して、そして再開した件について」

先の、本田議員の言われる「文科省放射線量公表に圧力などかけていないそうです」と言われている根拠が、ご自身の取材か、この和田さんの記述からのご発言かは不明です。(後ほど、確認のツイートを送ろうと思います)

また、和田さんの取材はわたしよりも詳細になっており、当該校、文科省、市教育委員会と渡っており、(わたしは、教育委員会が県であるかと上記に誤認しておりましたが、「市立小学校」ですから、当然所管は、市教育委員会ですね)特に市教育委員会への取材においては、

Q  橘小学校がホームページ上で放射線値を公表しなくなったのは、郡山市教育委員会の指示ですか?

A ええ、そうなんです。いっさい明かしたくないというわけではないのですが、放射線の値については、日本はもちろん世界的にシビアな見方をしている方が多く、非常に関心を集めているんです。それで、各学校で測定はしているんですが、測定のプロではなくて学校の先生方が計っているので、必ずしも正確な値とは限りません。それを世界中の方々がご覧になり、さまざまな反響が寄せられています。たとえば、「この数値では危険だ」とか、逆に「これくらいなのに、なぜ活動させないのだ」と、いった意見です。それで、安易に計測値をホームページで公開することは、かえって混乱を招くことになると判断し、ホームページでアップしないでほしいということを(橘小学校)に伝えました。しかし、もし問い合わせがあった場合には、「先生方が計った値なので…(正確ではないかもしれませんが)」ということで、お伝え下さいということは言っています。

と、結果的には市教育委員会からの働きかけがあったことは認めていらっしゃいます。

しかし、和田さんも当該ページで書かれているように、文科省や国が圧力をかけて情報統制をしていると言うような事ではなく、各所管がそれぞれに児童の安全と、父兄の安心を慮っての行動であると感じます。

また、この郡山では小学校の校庭の土壌処理の問題なども持ち上がっているようで、一時も早くこのような問題から教育の場を開放できるよう願っております。