腐っても大勲位?

写真は「庵。」のボギー吉村

今週発売の「週刊文春」に面白い記事が載っていた。

ある日、中曽根康弘元首相は、麻生首相の思想を紐解くべく、かねてから麻生氏が「勉強になる」と公言する漫画『ゴルゴ13』を取り寄せた。書斎で中曽根氏がパラパラとページをめくると、(中略)
 中曽根氏は立ち上がるや、書斎を出る時に一言こう言い残した。
「(麻生氏は)バカだねー」

その人物を知ろうとするときに、その人物の書いたものを読むというのは有効だが、その人物が好きだと公言する著作を読むのも有効な手段だろう。そういう意味では大勲位中曽根もなかなか押さえる所は押さえる人なんだなと推察できる。
確かに、記事で大勲位中曽根は「バカだねー」としか言ってはいない。なので、麻生フォローワーなどは、「中曽根は麻生をバカと言っているわけではなく、著作に対して言っているのかもしれないじゃないか、それをあたかも中曽根が麻生を名指しで『バカ』呼ばわりしたかのように書く週刊文春こそ世論を誘導する意図がある、これは週刊文春のバックについているユダヤ石油資本の…」てな解釈でもするんだろうが。
自分の推察を言うなら、この様子を見ていた記者なりが「大勲位、そのバカというのはどのような意味で?」とか確認した際に、「麻生君に決まっているじゃない」と念押しして、「君、記事にするのかい?」「ええ、機会があれば書きたいと思います」とか言われた大勲位が「じゃあ、わたしが『バカだねー』と言った事はそのまま書いても良いが、麻生君はという部分は括弧書きにでもしておいておくれよ」それを受けて件の記者氏は「つまり、大勲位が麻生氏を批判したという部分は、自分の解釈でということにしておくのですね」「そうそう、わたしにも逃げ道を用意しておいてくれ」とかってやり取りがあったんじゃないかと思う。
と、いうか、これくらいのやり取りは無言でできなけりゃぶら下がりはできないだろうから。
本当のところは、パラパラとページをめくっていた大勲位が記者がいるのもはばからず「麻生君はバカだねー」とひとりごちたのを受けて、記者氏が自分の判断で「(麻生氏は)」と記者の判断であるかのように大勲位に逃げ道を用意して、そのまま記事にしたんじゃないんだろうかね。

(と、このぐらい文章を書けば、引用よりも多いから良いだろ)