追記:教化されえない性質をもった哲学

リンクを辿って、全然別の話題を追っかけていたら「プロパガンダ」と「コンラッドローレンツ」というキーワードで面白い文章にぶつかった。

あとがき ──チョムスキーのメディア批判(チョムスキーにまつわる流言飛語/チョムスキー・アーカイヴ)

このようなプロパガンダ分析は、どうやら危険視されるものらしい。コンラート・ローレンツは『人間性の解体 第2版』で興味深い歴史を紹介している。(略)教化されえない性質をもった哲学を創ろうという、賢明な試みは失敗に終わったのである。
プロパガンダは、陰謀のようなものが働かなくとも簡単に流布する。(略)これが「マニファクチャリング・コンセント」と呼ばれるプロパガンダの機能である。プロパガンダにのみこまれないためには、徹底的に自分で事実を確認すること、そしてせめて自分が信頼できる情報源を確保しておくことだ。これを忘れてはいけない。プロパガンダにのみこまれたら最後、ひとはどんなに非人間的なことにでも荷担してしまう。

事実にはそうそう驚くような事はない。大抵は陳腐で当たり前の事なんだろう。しかしそんな事実ではヒトは動かない。なのでプロパガンダは驚かせる、そして恐怖させ、怒りをかきたてる。その恐怖の対象へ、ヒトはどのような非人間的な攻撃でも容認できてしまう。