「ネット右翼」は新保守世論?

ネット右翼」という言葉がポピュラーになりつつある。(のかな?)
そもそもわたしはあまり掲示板上で政治的な話をするのが好きじゃなかった。「あめぞう」にはまっている頃に「鉄扇会ってどういう団体なんですか?」という書き込みがあった。
書き込んだヒトはアイコラサイトを主催していたそうで、そこに「雅子妃」のアイコラが投稿されたところ「鉄扇会」という団体から抗議が来たそうなんだ。
アイコラ自体は誉められたモンじゃないんだろうけど、だからといって掲示板に集団で押しかけて抗議の書き込みをする、果てはサイトの閉鎖を求めるってのも大人気ないと思い、ガチャガチャ議論をすることになった。
考えてみると、今問題になっている「コメントスクラム」は既にこの頃からあったわけだ。

当のサイト自身は、それほど事を荒立てることを嫌った主催者が閉鎖、または移転をしてしまったけれど、それ以降わたしと「鉄扇会」との絡みは続く。
当時、「鉄扇会」は右翼・国粋思想を持っているサイトを糾合してネット内に右翼組織を作りたいと思っていたみたいだ。
鉄扇会
この団体も色々と内部であったみたいね。それにそもそも主催者が「アイコラ」作っていたみたいで。まあ、生きていくのって大変だよね。
その他には有名どころとして、
論客完全変態
とか、
蓑田狂気
とか、居たわけだ。(今でも居るのか?)
ちょっと変り種で「日本平和神軍」とかも居た(日本平和神軍Wikipedia)。

しばらくして、小林よしのりが右旋回をするにつれ、「日本茶」という掲示板に「小林よしのり」ファンが集まり右翼・国粋思想が渦巻いたりしたわけだ。当時は「ネット右翼」とは呼ばずに「コヴァ」とかと呼ばれていた。その他にも「J右翼」という言葉もあったな。

J右翼図鑑 (2chログ 2000年4月)
ここで、紹介されているサイトはほとんど死滅しているけれど、一部はWeb Archiveで閲覧可能だな。

あめぞう@思想政治」から「2ch@政治思想」に移行するにつれ、冷静な議論から相互に揶揄するような書き込みが多くなっていったような感じだ。というか、参加者が増えすぎてノイズが多くなりすぎたのだろうか(って、「あめぞう@思想政治」では毎週のようにログが飛んでいたのでやっぱり議論は深まらなかったけどね)。

ネット右翼」なんて新奇なものではないし、「コメントスクラム」という生態もあまり変わっていないように思う。そもそも「群れる」のが好きなんじゃない?
また、「新保守世論」という切り分けは所謂「新保守思想」と混同しやすい、右翼、左翼論争を混乱させるだけって気がする。

そして、彼等の行動原理は非常に判り易いといえば判り易い。子供じみた「正義感」と何等かの「芯」が与えられればそれに向かうってだけなんだろう。その対象が「サヨク」でも「田代」でも「浜あゆ」でも何でも同じなんじゃないのかね。「コメントスクラム」にセンシティブに反応するのは彼等を喜ばせるだけなんだろうな。おもちゃになる必要は無い。