PJという病理

どうもPJという妖怪が徘徊してくれている。ジャーナリズムに必要なものは何かといって「相互批判」。開かれた態度であるのだと思うけれど、そこのところをスッポリと欠落させて「ジャーナリズム」を語られて、…非常に脳みそが痒いことになっている。


<アウトライン>
自らの可能性を否定するライブドアPJ(ガ島通信:2005年03月30日)

<発端:団藤保晴
ライブドアPJに忠告し忘れた欠陥 [ブログ時評10](団藤保晴:2005-02-13)

<反応:小田光康>*1
『言論江湖』「ブログ時評」という論理破たん(上)(小田光康PJ:2005年03月25日)
『言論江湖』「ブログ時評」という論理破たん(中)(小田光康PJ:2005年03月26日)
『言論江湖』「ブログ時評」という論理破たん(下)(小田光康PJ:2005年03月28日)
あとがきブログ時評批判(私人的電脳日記/小田光康:2005年04月10日(再掲?))

<とどめ:団藤保晴
ライブドアPJへ:自ら出発点の欠陥を正すのが先だ(団藤保晴:2005-03-28)
ここに付いたトラックバックから一部
「人のブログの論理破たん指摘する前に、自滅してますよ」(y-iweb:2005年03月29日)
「ブログ時評対パブリックジャーナリスト」(Return of the まにあな日記:2005年03月29日)

「まにあな日記」にリンクがあった。ここでは他にもPJの面白い記事を紹介しているな。
このとどめの団藤の文章で2点ほど気になった。
1.PJ、またはライブドアの遵法精神
「マスメディアの世界では、こうした違法行為のクレームが付いた記事は全文削除が一般的である」とある。多分そうなんだろうとは思う。穿ってみればアレコレ問題が起きる前にとりあえず削除しておけば安全だからね。
実は、過去にこれに類した事がライブドアニュースにおいてあって、結局まだ記事は掲載されたまま。つまり違法性が放置されたまんまなのだけれど、ライブドアという企業風土は、こういった遵法精神に乏しいんじゃないんだろうか?
わたしとしては遵法精神に乏しいから即ち「悪い」とは思わない。けれど、企業防衛という観点から見た場合、ライブドアという企業はそういったリスクを評価していないように思えてならない。PJに見られる危うさもそういった危うさの一側面なのかもしれない。
2.完全に重箱の隅ですが。
団藤の文章の結語
「ついでに、一年生記者みたいに、データのはめ込み方がしどろもどろでない、一読して判る文章をお書きになることを求めたい」

「ついでに、一年生記者みたいに、データのはめ込み方がしどろもどろでない、一読して判る文章をお書きになることを求めたい」
の間違いだよね。重箱の隅ですけど文脈上、つまり論争の終結宣言、喩えて言うなら映画「椿三十朗」で三船敏郎が立ち去ってゆく場面に送電線でも見切れているような脱力感を感じましたので。

<蛇足:小田光康>
小田光康には本当に「勇気」と「覚悟」はあるか?
『言論江湖』署名記事というPJの勇気(小田光康PJ:2005年04月02日)
無名・偽名・虚名(私人的電脳日記/小田光康:2005年04月6日)
匿名・虚名で誹謗中傷する人へ(私人的電脳日記/小田光康:2005年04月10日)
ネチケットってなに?(私人的電脳日記/小田光康:2005年04月10日)

どうにも「覚悟」も「勇気」もあるようには見えないな。4月10日の文章は完全に蛇足でしょう。確かにトラックバックやらコメントは主催者が勝手に消してもエチケット違反であるとは思わない。けれどそういった批判に開かれてない*2姿は「勇気」とは程遠いし「とち狂ったように小生の誹謗中傷」云々という言葉は幼稚な印象をぬぐえない。

「署名原稿は勇気ある発言だ」「匿名の発言は卑劣だ」という幼稚な意見は昔からありますが、署名、実名で発言するヒトは勇気があるわけではないと思います。危険性に無自覚なだけです。あるいは「卑劣」という批判を恐れず、勇気を持って匿名で発言を続けましょう。



*1:内容については「ガ島通信」で語られていることに尽きると思うのだけれど、テクニカルな問題として、PJのサイトの作り方は雑、または不便。これら一連の文章にしても「下」には「上、中」へのリンクはあっても、「上」にはそれに続くはずの「中、下」のリンクが無い。<常識的に考えて>大多数のヒトは「上」を読んでから「中、下」へと読み進めるはずだからこの造りは読むものの立場に立っているとは言い難い。または単に文章を掲載してヨシとしている。つまり、自己満足の為の行動に陥ってはいないだろうか?

*2:現在、この日記はコメント欄を「はてな?」ユーザーに限定しています。これはしばらく前にいたずらと思しき長文コピペ投稿によってコメント欄における正常なコミュニケーションを阻害されたための対抗措置です。コメントをお寄せいただく方はお手数ですが「はてな?」ユーザー登録をなさってください。こちらはPJとは違って無料ですからね。その内に長文コピペを貼り付けたいたずら者が捨て「はてな?」ユーザー登録でもして投稿してくるようなら、逆にこの制限は無意味になって止める事になるでしょう