戦車と少年

戦車と少年

戦車と少年
「万人の万人に対する戦闘状態」というホッブス的世界観はイデオロギーではない、単なる事実の提示でしかない。闘争は常に起きており、継続されている。ただ、時と場所により石と戦車、金と法廷、交渉と力、約束と圧力。さまざまに形を変えるだけだ。力によって押さえつけることは短期的には有効かもしれない。短期的には目的を達成し、力こそがこの闘争に有効であると思えるかもしれない。しかし、力を常に保持することはできない。力で押さえつけようと言う“イデオロギー”に対しては、「その弱いところを突く」という「テロの論理」が反撃を加える。つまり、力の論理こそが、テロの論理の父であり、母であるわけだ。