切断操作

「切断操作」という言葉があるらしい。
id:eirene:20040507#p1

たとえば、誰かがトラブル（例えば、殺人などの犯罪）を起こしたとき、ムラ社会では
「あいつは、変なやつだ。だから、おかしなことをやった」
とムラ人たちは判断する。「変なあいつ」と「変じゃないわれわれ」を切り離す訳だ。これが切断操作。
切断操作のメリットは「ムラ人たちの鬱な気分がスッとすること」だ。「あいつが変」「あいつがバカ」で問題を「処理」できる。他方、デメリットは、トラブルを生む構造的原因が何だったのかについて、ムラ人たちが思考停止してしまうこと。ひょっとしたら、ムラ社会の制度・構造に原因の一端が潜んでいるのではないかという反省的な思考が、ムラ人たちから失われること。

まあよく「街の声」で聞く、「いやぁ〜酷い事件だねぇ、あんな酷い事件を起こせるのはどっかおかしいんだよ。こんなにおかしな奴は死刑にするしかないよ」とかいうような意見もそうだろうな。そもそも「精神的におかしい奴」には罪を科せないんだけど、そんな道理は「常識」の世界では通用しない。
わたしはこの原因を古典的な「徳治主義」に求めるけど
id:dokusha:20040423#p4
なんとか脱却しなければならない蒙昧だろうな。
宮台はお得意の「交換可能性」（つまりデリカシーかな）で崩せるとみているのかな？ちょっとそれには懐疑的だけど。

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