dokusha2005-08-15

8月に起こったことで、面白そうなことをかいつまんで教えてください。

自分的には

1)山口組代替わり
2)衆議院解散
3)ランス・アームストロングツール・ド・フランス7連覇

といったところです。

  • ちょっと小耳に挟んだ話−その1

一部、業界では大激震を巻き起こした山口組の代替わりなんだけど。業界通の良い子たちはご存知のように今回の代替わりによって神戸、大阪といった本流から名古屋の弘道会(正式には弘田組ということになるんだろうけど)に代替わりしたということで、山口組の本部まで名古屋に来るんじゃないかって話があるらしい。兵庫県警としてはホッと胸を撫で下ろしているかもしれない。迎える愛知県警も予算獲得が狙えると思っているとかいないとか。
組織犯罪において使用者責任を追及するという理屈はご立派かもしれないけど、結局その曖昧な法運営が実態において機能不全を起こし、単に状況を複雑怪奇にしてしまうってのは頭でっかちのエリート病というか、受験秀才における現実解決能力の限界というか。法務、警察官僚が深く病んでいる証って事になるのかもしれない。
まあ、そんな事はどうでも良いけど。万博やってみたりやたら輸出産業が元気が良かったり、地域経済の好調がこんなところにも出ているんだろうかねってな話。

  • ちょっと小耳に挟んだ話−その2

小泉の9.11自爆テロ解散についてなんだけど。小泉ってのはこのタイミングで衆議院解散してみても「自分は負けない」と思っているみたいだよね。ここで造反議員に対抗馬をぶつけてあちこちで分裂選挙をしても、公明党と合わせれば獲得議席過半数は維持できると踏んでいるんだろう。負けると思って戦いをはじめるヒトなんてのは居ないわけで、必ず戦いをはじめる前ってのはみんな自分は勝つと思って戦うわけよ。その自信の根拠がしっかりとした裏付けつきか、単なる思い込みかは分かれるところなんだけど。
ここでちょっと小耳に挟んだ話なんだけど、小泉が設定した勝敗ラインである過半数をもし割り込んだ場合、ちょっと面白い事が起きるかもしれない。
公明党自民党公認過半数が獲得できなければ小泉は退陣すると明言しているわけだわな。しかし、自民党議員が大人しく下野するとは思えない。彼等は野党の「冷や飯」の不味さは骨身にしみている。更に小泉が退陣してしまえば今回公認を与えられなかった造反議員を排除しておく必要も無くなる。何よりも政権与党としての数を揃える事こそが大前提であるととらえると、自民党残留派も造反組も合同に抵抗はないだろう。
さて、こんなような流れの中で選挙後に残留派+造反組公明党の合同がなった場合、誰が首班指名、つまりは自民党総裁、もっと言うと首相候補となるか。
こういった騒ぎの後というのは、数的に不利な方から首班が出るという傾向があるように思われる。数的な不利を首班において、少数派は首班という力で、多数派が数そのものでパワーバランスをとるということになるんだろうか。多数派が首班というパワーも占拠してしまっては少数派の不安を払拭できないという事もあるかもしれない。
と、なると、首班という神輿には造反組から誰かが担ぎ出される可能性がある。
さて、これが誰かという事なんだけど。ここでぐっと現実味を帯びてきたのが野田聖子首班/首相説なんだわさ。
残留派+公明党では過半数を獲得できず、残留派+造反組公明党過半数を確保でき。この合同がなった場合にこのノンベ女傑の首相が生まれるかも知れないって可能性がある。

しかし自民党の派閥というのはよく出来たもので、森の後を襲った小泉がその実単に見栄えのいい森に過ぎなかったように。この野田も単に見栄えの良い古賀誠という事もありえる。
そうなるってと、例の人権擁護法案なんぞがムリに上程されかねない。これでまた否決解散が起きたりしてな。

  • ぜんぜん小耳に挟まない話。

一つの組織が「アホ」であるかそうでないか。その判定基準は簡単で、その組織が一つの価値観に支配されていれば、その組織は「アホ」であると断じて宜しい。今日は敗戦記念日だけど、戦前の軍部がそうで。またバブル期に華々しく散った住友銀行もこの轍を踏んだ。
組織が一つの価値観に支配されているとその価値基準は自動運動をはじめる。つまりどんどん勇ましい事をいう「アホ」が重用される。そしてその価値基準自体への懐疑やら、単一の価値基準がもたらす視野狭窄に疑義を挟むものを「非国民」であるとか排除し始める。
その集団の成員誰もが否定するナニかが生まれたら、その集団自体が傾いていると疑った方が良い。

なんでも今の世の中では「郵政民営化」がそんな価値観らしい。「郵政の民営化には反対はしないけれども小泉さんの手法が間違っている」とか、「郵政の民営化には賛成だが今回の法案には問題がある」とでも言っておかないと石を持って追われそうな雰囲気がある。

では、なんで郵政は民営化されなけりゃならないの?

こりゃ、全部同じなんだろうなと思う。
つまり、道路公団の民営化も三位一体の地方改革も、それに伴なう平成の大合併も、年金の見直しも社会保険庁の解体も。
すべての根源は財政の破綻が根にある。
「国」に金が無いのさ。「国」という大きな幹から果汁(っていうのかどうかは知らないけど)を吸っていた奴等が、もうこれ以上は吸えそうもないってんで逃げ出しているのよ。
目端が利く奴は「国」ってのから手を引いて、そういったところに「国家萌え族」がたかっているって図はなかなか味わい深い。

石原は首都移転に反対だそうだけど、首都東京に大地震でもやってきて「国」が「ガラガラポン」(どころじゃないけど)にでもなってくれれば全部誤魔化せるとでも思っているのかもしれない。

この国は、人口のピーク時に借金まみれになって、一人あたりの借金がどんどん重くなっていく中で人口も減少し、高齢化し、生産性が落ちていくわけで。腐った果実ならそれなりの味わいもあるんだろうけど、腐った国家なんてのにたかったところでいったいどんなご利益があるのか。