外務省を解体せよ、必要ない

今回の小泉訪朝には色々な問題があるんだろう。強行派からも温和派からも様々な批判が投げかけられている。また、すぐに結論が出ない部分もあるだろうとも思われる。
わたしはこの問題を常に「国内問題」と捉えてきた。巷間言われるように北朝鮮がどうであるかなどという話しは、それこそとっくの昔から判っていたことであり、そのファナティックさをあるいは楽しむのももう既に飽きた。あの国の政権がどうなろうと正直知ったことではない、せいぜいその煽りを食って北朝鮮の国民に被害が及ばなければよいがと心配する程度だ。(それぐらいしかできないだろう。また、幸いというか、不幸にしてというかこの辺りは危惧になりそうだ、その辺の主観的、妄想的観測も機会があったら書こう)わたしにとって興味があるのは、あのファナティックな国に対して、この日本までがファナティックな、同じ地平で対応しているという事実だ。あの国を笑っていたら、当の自分の国までそうだったという戯画だ。その中で、一つだけ指摘したい。そして非常に重要だと思われることがある。
曽我ひとみのご主人、チャールズ・ジェンキンスについてだ。
彼は「脱走兵」であるので米国から訴追を受ける可能性がある。日本に入国し、米国が引渡しを求めれば応じざるを得ない状況にあるということだそうだ。この為、日本から米国にジェンキンスについての特赦を要請しているということだが、ここで、外務省は米国へ何等働きかけをしていなかったというじゃないか。つまり、政治レベルで日本から米国にこの要請を投げた際に、米国政府内では事務レベルに情報が上がっていなかった。トップダウンに情報が入ってきて、米国政府は戸惑ったということらしい。
いったい、外務省は何をやっているんだ?この情報が本当ならば、完全なサボタージュじゃないか、作為的なら犯罪にも等しいだろう、それとも単なる無能なのだろうか。
先のイラク人質事件においても、多大な予算を使用して結局何も成果を挙げる事ができなかった(上村司臨時代理大使が「一生懸命」やってたって、結局キデル・ディア以下じゃないか。成果が挙がらなきゃしょうがないんだよ。雪印の社長じゃないんだから)。更に、アブグレイブにおけるデモを組織したクベイシ師とのコネクションを作れていないし。意味無いんじゃないか。
国会議員も海外視察にはJTBでも使いなさい、外務省など解体してしまえ。
追記:
実は、外務省というのは国内政治を司る役所になっている。田中角栄鈴木宗男型、ODA外交という図式を提示すれば判りやすいかもしれないけれど(今回の訪朝も、一番喜んでいるのは米作農家と医療品メーカーとか商社だろう)。田中角栄がそれまで「金にならなかった」外務省を金の成る役所に変えたってわけだ。しかし、それが本来の「外交」とどう整合性を持ていたかはわからない。ひょっとすると全然ないかもしれない(いや、多分ないだろう。なぜなら、この日本そのものに「外交的戦略」なんてものは無いんだから。目的も無ければ行動もあるわけがない。残ったのは自己保身と利権だけなんだろう)。
実は彼の「評論家」子はこの現場にいるのではないかな。そこで何を見てきているんだ。そこに「日本の外交戦略」はあるのか。NGOを叩く暇があったら、こっちを叩いてみろよ。それとも、弱いものは虐める事ができても、強いものには立ち向かえないのだろうか。